第2章 援護(第9条―第23条)/戦傷病者特別援護法


(昭和三十八年八月三日法律第168号)

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最終改正:平成一三年六月二二日法律第61号


   第2章 援護

(援護の種類)
第9条  この法律による援護は、次のとおりとする。
 療養の給付
 療養手当の支給
 葬祭費の支給
 更生医療の給付
 補装具の支給及び修理
 国立の保養所への収容
 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第88号)第1条第1項に規定する旅客会社及び旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律(平成十三年法律第61号)附則第2条第1項に規定する新会社(以下「旅客会社等」という。)の鉄道及び連絡船への乗車及び乗船についての無賃取扱い

(療養の給付)
第10条  厚生労働大臣は、第4条第1項第2号の認定を受けた戦傷病者の当該認定に係る公務上の傷病について、政令で定める期間、必要な療養の給付を行なう。

(療養の給付の範囲)
第11条  療養の給付の範囲は、次のとおりとする。
 診察
 薬剤又は治療材料の支給
 医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術
 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
 移送

(療養の給付の機関)
第12条  療養の給付は、厚生労働大臣の指定する病院若しくは診療所(これらに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)又は薬局(以下「指定医療機関」という。)において、行なうものとする。

(指定医療機関の義務)
第13条  指定医療機関は、厚生労働大臣の定めるところにより、療養を担当しなければならない。
 指定医療機関は、療養を行なうについて、厚生労働大臣の行なう指導に従わなければならない。

(診療方針及び診療報酬)
第14条  指定医療機関の診療方針及び診療報酬は、健康保険の診療方針及び診療報酬の例によるものとする。
 前項に規定する診療方針及び診療報酬によることができないとき、並びにこれによることが適当でないときの診療方針及び診療報酬は、厚生労働大臣の定めるところによる。

(診療報酬の審査及び支払)
第15条  厚生労働大臣は、指定医療機関の診療内容及び診療報酬の請求を随時審査し、かつ、指定医療機関が前条の規定によつて請求することができる診療報酬の額を決定することができる。
 指定医療機関は、厚生労働大臣が行なう前項の決定に従わなければならない。
 厚生労働大臣は、第1項の規定により指定医療機関が請求することのできる診療報酬の額を決定するに当たつては、社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第129号)に定める審査委員会、国民健康保険法(昭和三十三年法律第192号)に定める国民健康保険診療報酬審査委員会その他政令で定める医療に関する審査機関の意見を聴かなければならない。
 国は、指定医療機関に対する診療報酬の支払に関する事務を社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険団体連合会その他厚生労働省令で定める者に委託することができる。
 第1項の規定による診療報酬の額の決定については、行政不服審査法(昭和三十七年法律第160号)による不服申立てをすることができない。

(報告及び検査)
第16条  厚生労働大臣は、前条第1項の審査のため必要があるときは、指定医療機関の管理者に対して必要な報告を求め、又は当該職員をして、指定医療機関について、その管理者の同意を得て、実地に診療録その他の帳簿書類を検査させることができる。
 指定医療機関の管理者が、正当な理由がなく、前項の報告の求めに応ぜず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の同意を拒んだときは、厚生労働大臣は、当該指定医療機関に対する診療報酬の支払を一時差し止めることができる。

(療養費の支給)
第17条  厚生労働大臣は、第10条の規定により療養の給付を受けることができる者が、緊急その他やむを得ない事由のため指定医療機関以外の者から療養を受けた場合において、その必要があると認めるときは、療養の給付に代えて、療養費を支給することができる。
 前項の規定により支給する療養費の額は、第14条の規定により指定医療機関が請求することができる診療報酬の例により算定した額とする。ただし、現に要した費用の額をこえることができない。
 厚生労働大臣は、第1項の規定により療養費を支給するについて必要があるときは、当該療養を行なつた者又はこれを使用する者に対し、その行なつた療養に関し、報告を求め、診療録等の帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員をして質問させることができる。

(療養手当の支給)
第18条  厚生労働大臣は、引き続き一年以上病院又は診療所に収容されて第10条の規定による療養の給付(前条第1項の規定による療養費の支給を含む。以下同じ。)を受けている者(以下「長期入院患者」という。)に対し、その者の請求により、療養手当を支給する。
 療養手当の月額は、政令で定める金額とし、毎月、その月分を支払うものとする。
 療養手当の支給は、長期入院患者が、療養手当の支給の請求をした日の属する月の翌月から始め、その者が長期入院患者でなくなつた日の属する月で終わる。
 長期入院患者が、同一の事由について、療養の給付と恩給法の規定による増加恩給、傷病年金その他これらに相当する年金たる給付を受けることができる場合には、当該年金たる給付を受けることができる期間、その支給額の限度において、療養手当は、支給しない。

(葬祭費の支給)
第19条  厚生労働大臣は、第10条の規定による療養の給付を受けている者が当該療養の給付を受けている間に死亡した場合においては、その死亡した者の遺族で葬祭を行う者に対し、その者の請求により、葬祭費として、政令で定める金額を支給する。
 厚生労働大臣は、前項の規定により葬祭費の支給を受けるべき者がない場合においては、葬祭を行なつた者に対し、その者の請求により、同項に規定する金額の範囲内において、葬祭に要した費用に相当する金額を支給する。
 第1項の遺族の範囲は、配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹とする。

(更生医療の給付)
第20条  厚生労働大臣は、公務上の傷病により、政令で定める程度の視覚障害、聴覚障害、言語機能障害、中枢神経機能障害、肢体不自由その他の政令で定める障害の状態にある戦傷病者が更生するために医療が必要であると認めるときは、その者の請求により、その更生のために必要な医療(以下「更生医療」という。)の給付を行うことができる。
 更生医療の給付は、厚生労働大臣が身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第283号)第19条第4項に規定する指定医療機関に委託して行なうものとする。
 第11条及び第13条から第16条までの規定は、第1項の規定による更生医療の給付について準用する。
 厚生労働大臣は、更生医療の給付が困難であると認めるときは、更生医療の給付に代えて、更生医療に要する費用を支給することができる。
 第17条第2項及び第3項の規定は、前項の費用を支給する場合について準用する。

(補装具の支給及び修理)
第21条  厚生労働大臣は、公務上の傷病により、政令で定める程度の視覚障害、聴覚障害、言語機能障害、中枢神経機能障害、肢体不自由その他の政令で定める障害の状態にある戦傷病者について、必要があると認めるときは、その者の請求により、盲人安全つえ、補聴器、義肢、装具、車いすその他の厚生労働大臣が定める補装具を支給し、又は修理することができる。
 第1項に規定する補装具の支給又は修理は、補装具の製作若しくは修理を業とする者に委託して行ない、又は自ら行なうものとする。
 前項の規定により補装具の支給又は修理の委託を受けた者が請求することができる報酬の額の基準は、厚生労働大臣が定める。
 厚生労働大臣は、補装具の支給又は修理が困難であると認めるときは、補装具の支給又は修理に代えて、補装具の購入又は修理に要する費用を支給することができる。
 前項の規定により支給する費用の額は、第3項の規定により同項に規定する者が請求することができる報酬の例により算定した額とする。

(国立の保養所への収容)
第22条  厚生労働大臣は、公務上の傷病により重度の障害がある戦傷病者について、必要があると認めるときは、その者の請求により、国立の保養所に収容することができる。

(旅客会社等の鉄道及び連絡船への乗車及び乗船についての無賃取扱い)
第23条  戦傷病者で公務上の傷病により政令で定める程度の障害があるもの及び政令で定めるその介護者は、運賃を支払うことなく、旅客会社等の鉄道又は連絡船に乗車又は乗船することができる。
 前項の規定により乗車又は乗船することができる回数、区間その他の必要な事項は、政令で定める。
 国は、第1項の規定による取扱いに伴う鉄道及び連絡船の運賃を負担するものとする。
 前項の規定による負担の方法その他の必要な事項は、国土交通大臣が定める。

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