第3章 小規模生活単位型特別養護老人ホームの基本方針並びに設備及び運営に関する基準(第32条―第42条)/特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準
(平成十一年三月三十一日厚生省令第46号)
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最終改正:平成一五年三月一四日厚生労働省令第33号
老人福祉法(昭和三十八年法律第133号)第17条第1項の規定に基づき、
特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を次のように定める。
第3章 小規模生活単位型特別養護老人ホームの基本方針並びに設備及び運営に関する基準
(この章の趣旨)
第32条
前章(第12条を除く。)の規定にかかわらず、小規模生活単位型特別養護老人ホーム(施設の全部において少数の居室及び当該居室に近接して設けられる共同生活室(当該居室の入居者が交流し、共同で日常生活を営むための場所をいう。以下同じ。)により一体的に構成される場所(以下「ユニット」という。)ごとに入居者の日常生活が営まれ、これに対する支援が行われる特別養護老人ホームをいう。以下同じ。)の基本方針並びに設備及び運営に関する基準については、この章に定めるところによる。
(基本方針)
第33条
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者一人一人の意思及び人格を尊重し、入居者へのサービスの提供に関する計画に基づき、その居宅における生活への復帰を念頭に置いて、入居前の居宅における生活と入居後の生活が連続したものとなるよう配慮しながら、各ユニットにおいて入居者が相互に社会的関係を築き、自律的な日常生活を営むことを支援しなければならない。
2
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、地域や家庭との結び付きを重視した運営を行い、市町村、老人の福祉を増進することを目的とする事業を行う者その他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
(運営規程)
第34条
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、次に掲げる施設の運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
一
施設の目的及び運営の方針
二
職員の職種、数及び職務の内容
三
入居定員
四
ユニットの数及びユニットごとの入居定員
五
入居者へのサービスの提供の内容及び費用の額
六
施設の利用に当たっての留意事項
七
非常災害対策
八
その他施設の運営に関する重要事項
(設備の基準)
第35条
小規模生活単位型特別養護老人ホームの建物(入居者の日常生活のために使用しない附属の建物を除く。)は、建築基準法第2条第9号の2に規定する耐火建築物でなければならない。ただし、入居者の日常生活に充てられる場所を二階以上の階及び地階のいずれにも設けていない特別養護老人ホームの建物は、同条第9号の3に規定する準耐火建築物とすることができる。
2
小規模生活単位型特別養護老人ホームには、次の各号に掲げる設備を設けなければならない。ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより当該小規模生活単位型特別養護老人ホームの効果的な運営を期待することができる場合であって、入居者へのサービスの提供に支障がないときは、次の各号(第1号を除く。)に掲げる設備の一部を設けないことができる。
一
ユニット
二
浴室
三
医務室
四
調理室
五
洗濯室又は洗濯場
六
汚物処理室
七
介護材料室
八
前各号に掲げるもののほか、事務室その他の運営上必要な設備
3
前項各号に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
一
ユニット
イ 居室
(1) 一の居室の定員は、一人とすること。ただし、入居者へのサービスの提供上必要と認められる場合は、二人とすることができる。
(2) 居室は、いずれかのユニットに属するものとし、当該ユニットの共同生活室に近接して一体的に設けること。ただし、一のユニットの入居定員は、おおむね十人以下としなければならない。
(3) 地階に設けてはならないこと。
(4) 一の居室の床面積は、十三・二平方メートル以上を標準とすること。ただし、(1)ただし書の場合にあっては、二十一・三平方メートル以上を標準とすること。
(5) 寝台又はこれに代わる設備を備えること。
(6) 一以上の出入口は、避難上有効な空地、廊下、共同生活室又は広間に直接面して設けること。
(7) 床面積の十四分の一以上に相当する面積を直接外気に面して開放できるようにすること。
(8) 必要に応じて入居者の身の回り品を保管することができる設備を備えること。
(9) ブザー又はこれに代わる設備を設けること。
ロ 共同生活室
(1) 共同生活室は、いずれかのユニットに属するものとし、当該ユニットの入居者が交流し、共同で日常生活を営むための場所としてふさわしい形状を有すること。
(2) 地階に設けてはならないこと。
(3) 一の共同生活室の床面積は、二平方メートルに当該共同生活室が属するユニットの入居定員を乗じて得た面積以上を標準とすること。
(4) 必要な設備及び備品を備えること。
ハ 洗面設備
(1) 居室ごとに設けるか、又は共同生活室ごとに適当数設けること。
(2) 介護を必要とする者が使用するのに適したものとすること。
ニ 便所
(1) 居室ごとに設けるか、又は共同生活室ごとに適当数設けること。
(2) ブザー又はこれに代わる設備を設けるとともに、介護を必要とする者が使用するのに適したものとすること。
二
浴室
介護を必要とする者が入浴するのに適したものとすること。
三
医務室
イ 医療法第1条の5第2項に規定する診療所とすること。
ロ 入居者を診療するために必要な医薬品及び医療用具を備えるほか、必要に応じて臨床検査設備を設けること。
四
調理室
火気を使用する部分は、不燃材料を用いること。
4
ユニット及び浴室は、三階以上の階に設けてはならない。ただし、次の各号のいずれにも該当する建物に設けられるユニット又は浴室については、この限りでない。
一
ユニット又は浴室のある三階以上の各階に通ずる特別避難階段を二以上(防災上有効な傾斜路を有する場合又は車いす若しくはストレッチャーで通行するために必要な幅を有するバルコニー及び屋外に設ける避難階段を有する場合は、一以上)有すること。
二
三階以上の階にあるユニット又は浴室及びこれらから地上に通ずる廊下その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でしていること。
三
ユニット又は浴室のある三階以上の各階が耐火構造の壁又は建築基準法施行令第112条第1項に規定する特定防火設備により防災上有効に区画されていること。
5
前各項に規定するもののほか、小規模生活単位型特別養護老人ホームの設備の基準は、次に定めるところによる。
一
廊下の幅は、一・八メートル以上とすること。ただし、中廊下の幅は、二・七メートル以上とすること。なお、廊下の一部の幅を拡張することにより、入居者、職員等の円滑な往来に支障が生じないと認められる場合には、一・五メートル以上(中廊下にあっては、一・八メートル以上)として差し支えない。
二
廊下、共同生活室、便所その他必要な場所に常夜灯を設けること。
三
廊下及び階段には手すりを設けること。
四
階段の傾斜は、緩やかにすること。
五
ユニット又は浴室が二階以上の階にある場合は、一以上の傾斜路を設けること。ただし、エレベーターを設ける場合は、この限りでない。
(サービスの取扱方針)
第36条
入居者へのサービスの提供は、入居者が、その有する能力に応じて、自らの生活様式及び生活習慣に沿って自律的な日常生活を営むことができるようにするため、入居者へのサービスの提供に関する計画に基づき、入居者の日常生活上の活動について必要な援助を行うことにより、入居者の日常生活を支援するものとして行われなければならない。
2
入居者へのサービスの提供は、各ユニットにおいて入居者がそれぞれの役割を持って生活を営むことができるよう配慮して行われなければならない。
3
入居者へのサービスの提供は、入居者のプライバシーの確保に配慮して行われなければならない。
4
入居者へのサービスの提供は、入居者の自立した生活を支援することを基本として、入居者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その者の心身の状況等を常に把握しながら、適切に行われなければならない。
5
小規模生活単位型特別養護老人ホームの職員は、入居者へのサービスの提供に当たって、入居者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行わなければならない。
6
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者へのサービスの提供に当たっては、当該入居者又は他の入居者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
7
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、前項の身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の入居者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
8
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、自らその提供するサービスの質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(介護)
第37条
介護は、各ユニットにおいて入居者が相互に社会的関係を築き、自律的な日常生活を営むことを支援するよう、入居者の心身の状況等に応じ、適切な技術をもって行われなければならない。
2
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者の日常生活における家事を、入居者が、その心身の状況等に応じて、それぞれの役割を持って行うよう適切に支援しなければならない。
3
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者が身体の清潔を維持し、精神的に快適な生活を営むことができるよう、適切な方法により、入居者に入浴の機会を提供しなければならない。ただし、やむを得ない場合には、清しきを行うことをもって入浴の機会の提供に代えることができる。
4
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者の心身の状況に応じて、適切な方法により、排せつの自立について必要な支援を行わなければならない。
5
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、おむつを使用せざるを得ない入居者については、排せつの自立を図りつつ、そのおむつを適切に取り替えなければならない。
6
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、前各項に規定するもののほか、入居者が行う離床、着替え、整容等の日常生活上の行為を適切に支援しなければならない。
7
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、常時一人以上の常勤の介護職員を介護に従事させなければならない。
8
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者に対し、その負担により、当該小規模生活単位型特別養護老人ホームの職員以外の者による介護を受けさせてはならない。
(食事)
第38条
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、栄養並びに入居者の心身の状況及び嗜好を考慮した食事を提供しなければならない。
2
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者の心身の状況に応じて、適切な方法により、食事の自立について必要な支援を行わなければならない。
3
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者の生活習慣を尊重した適切な時間に食事を提供するとともに、入居者がその心身の状況に応じてできる限り自立して食事を摂ることができるよう必要な時間を確保しなければならない。
4
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者が相互に社会的関係を築くことができるよう、その意思を尊重しつつ、入居者が共同生活室で食事を摂ることを支援しなければならない。
(社会生活上の便宜の提供等)
第39条
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者の嗜好に応じた趣味、教養又は娯楽に係る活動の機会を提供するとともに、入居者が自律的に行うこれらの活動を支援しなければならない。
2
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者が日常生活を営むのに必要な行政機関等に対する手続について、その者又はその家族が行うことが困難である場合は、その者の同意を得て、代わって行わなければならない。
3
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、常に入居者の家族との連携を図るとともに、入居者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
4
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者の外出の機会を確保するよう努めなければならない。
(勤務体制の確保等)
第40条
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、入居者に対し、適切なサービスを提供することができるよう、職員の勤務の体制を定めておかなければならない。
2
前項の職員の勤務の体制を定めるに当たっては、入居者が安心して日常生活を送ることができるよう、継続性を重視したサービスの提供に配慮しなければならない。
3
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、当該小規模生活単位型特別養護老人ホームの職員によってサービスを提供しなければならない。ただし、入居者へのサービスの提供に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
4
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、職員に対し、その資質の向上のための研修の機会を確保しなければならない。
(定員の遵守)
第41条
小規模生活単位型特別養護老人ホームは、ユニットごとの入居定員及び居室の定員を超えて入居させてはならない。ただし、災害その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
(準用)
第42条
第3条から第6条まで、第8条から第10条まで、第12条の2から第14条まで、第18条、第20条から第23条まで、第26条から第31条までの規定は、小規模生活単位型特別養護老人ホームについて準用する。この場合において、第9条第2項第3号中「第15条第5項」とあるのは「第36条第7項」と、同項第4号中「第29条第2項」とあるのは「第42条において準用する第29条第2項」と、同項第5号中「第31条第2項」とあるのは「第42条において準用する第31条第2項」と、第23条第2項中「第7条から第9条まで及び第12条の2から第31条まで」とあるのは「第34条、第36条から第41条まで並びに第42条において準用する第8条、第9条、第12条の2から第14条まで、第18条、第20条から第23条まで及び第26条から第31条まで」と読み替えるものとする。
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