第1章 総則(第1条―第10条)/母子及び寡婦福祉法


(昭和三十九年七月一日法律第129号)

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最終改正:平成一五年七月一六日法律第121号

(最終改正までの未施行法令)
平成十五年七月十六日法律第121号(未施行)
 

   第1章 総則

(目的)
第1条  この法律は、母子家庭等及び寡婦の福祉に関する原理を明らかにするとともに、母子家庭等及び寡婦に対し、その生活の安定と向上のために必要な措置を講じ、もつて母子家庭等及び寡婦の福祉を図ることを目的とする。

(基本理念)
第2条  すべて母子家庭等には、児童が、その置かれている環境にかかわらず、心身ともに健やかに育成されるために必要な諸条件と、その母等の健康で文化的な生活とが保障されるものとする。
 寡婦には、母子家庭等の母等に準じて健康で文化的な生活が保障されるものとする。

(国及び地方公共団体の責務)
第3条  国及び地方公共団体は、母子家庭等及び寡婦の福祉を増進する責務を有する。
 国及び地方公共団体は、母子家庭等又は寡婦の福祉に関係のある施策を講ずるに当たつては、その施策を通じて、前条に規定する理念が具現されるように配慮しなければならない。

(自立への努力)
第4条  母子家庭の母及び寡婦は、自ら進んでその自立を図り、家庭生活及び職業生活の安定と向上に努めなければならない。

(扶養義務の履行)
第5条  母子家庭等の児童の親は、当該児童が心身ともに健やかに育成されるよう、当該児童の養育に必要な費用の負担その他当該児童についての扶養義務を履行するように努めなければならない。
 母子家庭等の児童の親は、当該児童が心身ともに健やかに育成されるよう、当該児童を監護しない親の当該児童についての扶養義務の履行を確保するように努めなければならない。
 国及び地方公共団体は、母子家庭等の児童が心身ともに健やかに育成されるよう、当該児童を監護しない親の当該児童についての扶養義務の履行を確保するために広報その他適切な措置を講ずるように努めなければならない。

(定義)
第6条  この法律において「配偶者のない女子」とは、配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)と死別した女子であつて、現に婚姻(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。以下同じ。)をしていないもの及びこれに準ずる次に掲げる女子をいう。
 離婚した女子であつて現に婚姻をしていないもの
 配偶者の生死が明らかでない女子
 配偶者から遺棄されている女子
 配偶者が海外にあるためその扶養を受けることができない女子
 配偶者が精神又は身体の障害により長期にわたつて労働能力を失つている女子
 前各号に掲げる者に準ずる女子であつて政令で定めるもの
 この法律において「児童」とは、二十歳に満たない者をいう。
 この法律において「寡婦」とは、配偶者のない女子であつて、かつて配偶者のない女子として民法(明治二十九年法律第89号)第877条の規定により児童を扶養していたことのあるものをいう。
 この法律において「母子家庭等」とは、母子家庭及び父子家庭をいう。
 この法律において「母等」とは、母子家庭の母及び父子家庭の父をいう。
 この法律において「母子福祉団体」とは、配偶者のない女子であつて民法第877条の規定により現に児童を扶養しているもの(以下「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの」という。)の福祉若しくはこれに併せて寡婦の福祉を増進することを主たる目的とする社会福祉法人又は同法第34条の規定により設立された法人であつて、その理事の過半数が配偶者のない女子であるものをいう。

(都道府県児童福祉審議会等の権限)
第7条  児童福祉法(昭和二十二年法律第164号)第8条第3項に規定する都道府県児童福祉審議会(同条第1項ただし書に規定する都道府県にあつては、地方社会福祉審議会。以下この条において同じ。)及び同条第3項に規定する市町村児童福祉審議会は、母子家庭の福祉に関する事項につき、調査審議するほか、同項に規定する都道府県児童福祉審議会は都道府県知事の、同項に規定する市町村児童福祉審議会は市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の諮問にそれぞれ答え、又は関係行政機関に意見を具申することができる。

(母子自立支援員)
第8条  都道府県知事、市長(特別区の区長を含む。)及び福祉事務所(社会福祉法(昭和二十六年法律第45号)に定める福祉に関する事務所をいう。以下同じ。)を管理する町村長(以下「都道府県知事等」という。)は、社会的信望があり、かつ、次項に規定する職務を行うに必要な熱意と識見を持つている者のうちから、母子自立支援員を委嘱するものとする。
 母子自立支援員は、この法律の施行に関し、主として次の業務を行うものとする。
 配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び寡婦に対し、相談に応じ、その自立に必要な情報提供及び指導を行うこと。
 配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び寡婦に対し、職業能力の向上及び求職活動に関する支援を行うこと。
 母子自立支援員は、非常勤とする。ただし、前項に規定する職務につき政令で定める相当の知識経験を有する者については、常勤とすることができる。

(福祉事務所)
第9条  福祉事務所は、この法律の施行に関し、主として次の業務を行うものとする。
 母子家庭及び寡婦の福祉に関し、必要な実情の把握に努めること。
 母子家庭及び寡婦の福祉に関する相談に応じ、必要な調査及び指導を行うこと、並びにこれらに付随する業務を行うこと。

(児童委員の協力)
第10条  児童福祉法に定める児童委員は、この法律の施行について、福祉事務所の長又は母子自立支援員の行う職務に協力するものとする。

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