第1節 費用の負担(第121条―第146条)/介護保険法


(平成九年十二月十七日法律第123号)

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最終改正:平成一四年一二月一三日法律第168号


    第1節 費用の負担

(国の負担)
第121条  国は、政令で定めるところにより、市町村に対し、介護給付及び予防給付に要する費用の額の百分の二十に相当する額を負担する。
 第43条第3項、第44条第6項、第45条第6項、第55条第3項、第56条第6項又は第57条第6項の規定に基づき条例を定めている市町村に対する前項の規定の適用については、同項に規定する介護給付及び予防給付に要する費用の額は、当該条例による措置が講ぜられないものとして、政令で定めるところにより算定した当該介護給付及び予防給付に要する費用の額に相当する額とする。

(調整交付金)
第122条  国は、介護保険の財政の調整を行うため、第1号被保険者の年齢階級別の分布状況、第1号被保険者の所得の分布状況等を考慮して、政令で定めるところにより、市町村に対して調整交付金を交付する。
 前項の規定による調整交付金の総額は、各市町村の前条第1項に規定する介護給付及び予防給付に要する費用の額(同条第2項の規定の適用がある場合にあっては、同項の規定を適用して算定した額。次項において同じ。)の総額の百分の五に相当する額とする。
 毎年度分として交付すべき調整交付金の総額は、当該年度における各市町村の前条第1項に規定する介護給付及び予防給付に要する費用の額の見込額の総額の百分の五に相当する額に当該年度の前年度以前の年度における調整交付金で、まだ交付していない額を加算し、又は当該前年度以前の年度において交付すべきであった額を超えて交付した額を当該見込額の総額の百分の五に相当する額から減額した額とする。

(都道府県の負担)
第123条  都道府県は、政令で定めるところにより、市町村に対し、介護給付及び予防給付に要する費用の額の百分の十二・五に相当する額を負担する。
 第121条第2項の規定は、前項に規定する介護給付及び予防給付に要する費用の額について準用する。

(市町村の一般会計における負担)
第124条  市町村は、政令で定めるところにより、その一般会計において、介護給付及び予防給付に要する費用の額の百分の十二・五に相当する額を負担する。
 第121条第2項の規定は、前項に規定する介護給付及び予防給付に要する費用の額について準用する。

(介護給付費交付金)
第125条  市町村の介護保険に関する特別会計において負担する費用のうち、介護給付及び予防給付に要する費用の額に第2号被保険者負担率を乗じて得た額(以下この章において「医療保険納付対象額」という。)については、政令で定めるところにより、社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第129号)による社会保険診療報酬支払基金(以下「支払基金」という。)が市町村に対して交付する介護給付費交付金をもって充てる。
 前項の第2号被保険者負担率は、すべての市町村に係る被保険者の見込数の総数に対するすべての市町村に係る第2号被保険者の見込数の総数の割合に二分の一を乗じて得た率を基準として設定するものとし、三年ごとに、当該割合の推移を勘案して政令で定める。
 第121条第2項の規定は、第1項に規定する介護給付及び予防給付に要する費用の額について準用する。
 第1項の介護給付費交付金は、第150条第1項の規定により支払基金が徴収する納付金をもって充てる。

(事務費の交付)
第126条  国は、政令で定めるところにより、市町村に対し、介護保険の事務の執行に要する費用(第27条から第37条までの規定により市町村が行う要介護認定又は要支援認定に係る事務の処理に必要な費用(地方自治法第252条の14第1項の規定により審査判定業務を都道府県に委託している場合にあっては、当該委託に係る費用を含む。)その他の政令で定める費用に限る。)の二分の一に相当する額を交付する。

(国の補助)
第127条  国は、第121条及び第122条に規定するもののほか、予算の範囲内において、介護保険事業に要する費用の一部を補助することができる。

(都道府県の補助)
第128条  都道府県は、第123条に規定するもののほか、介護保険事業に要する費用の一部を補助することができる。

(保険料)
第129条  市町村は、介護保険事業に要する費用(財政安定化基金拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収しなければならない。
 前項の保険料は、第1号被保険者に対し、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより算定された保険料率により算定された保険料額によって課する。
 前項の保険料率は、市町村介護保険事業計画に定める介護給付等対象サービスの見込量等に基づいて算定した保険給付に要する費用の予想額、財政安定化基金拠出金の納付に要する費用の予想額、第147条第1項第2号の規定による都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額及び保健福祉事業に要する費用の予定額、第1号被保険者の所得の分布状況及びその見通し並びに国庫負担等の額等に照らし、おおむね三年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。
 市町村は、第1項の規定にかかわらず、第2号被保険者からは保険料を徴収しない。

(賦課期日)
第130条  保険料の賦課期日は、当該年度の初日とする。

(保険料の徴収の方法)
第131条  第129条の保険料の徴収については、第135条の規定により特別徴収(国民年金法(昭和三十四年法律第141号)による老齢基礎年金その他の同法、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第115号)、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法若しくは私立学校教職員共済法に基づく老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるもの及びその他これらの年金たる給付に類する老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるもの(以下「老齢退職年金給付」という。)の支払をする者(以下「年金保険者」という。)に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させることをいう。以下同じ。)の方法による場合を除くほか、普通徴収(市町村が、保険料を課せられた第1号被保険者又は当該第1号被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該第1号被保険者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)に対し、地方自治法第231条の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収することをいう。以下同じ。)の方法によらなければならない。

(普通徴収に係る保険料の納付義務)
第132条  第1号被保険者は、市町村がその者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合においては、当該保険料を納付しなければならない。
 世帯主は、市町村が当該世帯に属する第1号被保険者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う。
 配偶者の一方は、市町村が第1号被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う。

(普通徴収に係る保険料の納期)
第133条  普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は、当該市町村の条例で定める。

(年金保険者の市町村に対する通知)
第134条  年金保険者は、毎年厚生労働省令で定める期日までに、当該年の四月一日現在において当該年金保険者から老齢退職年金給付の支払を受けている者であって六十五歳以上のもの(次に掲げるものを除く。)の氏名、住所その他厚生労働省令で定める事項を、その者が同日現在において住所を有する市町村(第13条第1項又は第2項の規定によりその者が他の市町村が行う介護保険の第1号被保険者であるときは、当該他の市町村とする。)に通知しなければならない。
 当該年の六月一日から翌年の五月三十一日までの間に支払を受けるべき当該老齢退職年金給付の額の総額が、当該年の四月一日の現況において政令で定める額未満である者
 当該老齢退職年金給付を受ける権利を別に法律で定めるところにより担保に供していることその他の厚生労働省令で定める特別の事情を有する者
 年金保険者(社会保険庁長官及び地方公務員共済組合を除く。)は、前項の規定による通知を行う場合においては、社会保険庁長官の同意を得て、当該年金保険者が行う当該通知の全部を社会保険庁長官を経由して行うことができる。
 地方公務員共済組合は、第1項の規定による通知を行う場合においては、地方公務員共済組合連合会を経由して行うものとする。
 社会保険庁長官は、第2項の同意をしたときは、当該同意に係る年金保険者(第136条において「特定年金保険者」という。)を公示しなければならない。

(保険料の特別徴収)
第135条  市町村は、前条第1項の規定による通知が行われた場合においては、当該通知に係る第1号被保険者(災害その他の特別の事情があることにより、特別徴収の方法によって保険料を徴収することが著しく困難であると認めるものを除く。)に対して課する保険料の全部(厚生労働省令で定める場合にあっては、その一部)を、特別徴収の方法によって徴収するものとする。ただし、当該通知に係る第1号被保険者が少ないことその他の特別の事情があることにより、特別徴収を行うことが適当でないと認められる市町村においては、特別徴収の方法によらないことができる。
 市町村は、前項本文の規定により特別徴収の方法によって保険料を徴収しようとする場合においては、同項本文に規定する第1号被保険者(以下「特別徴収対象被保険者」という。)について、当該特別徴収対象被保険者に係る年金保険者(以下「特別徴収義務者」という。)に当該保険料を徴収させなければならない。
 市町村は、同一の特別徴収対象被保険者について前条第1項の規定による通知に係る老齢退職年金給付(以下「特別徴収対象年金給付」という。)が二以上ある場合においては、これらの特別徴収対象年金給付に老齢基礎年金が含まれるときは当該老齢基礎年金について、老齢基礎年金が含まれないときは政令で定めるところにより一の特別徴収対象年金給付について保険料を徴収させるものとする。

(特別徴収額の通知等)
第136条  市町村は、前条の規定により特別徴収の方法によって保険料を徴収しようとする場合においては、特別徴収対象被保険者に係る保険料を特別徴収の方法によって徴収する旨、当該特別徴収対象被保険者に係る支払回数割保険料額その他厚生労働省令で定める事項を、特別徴収義務者及び特別徴収対象被保険者に通知しなければならない。
 前項の支払回数割保険料額は、厚生労働省令で定めるところにより、当該特別徴収対象被保険者につき、特別徴収の方法によって徴収する保険料額(以下「特別徴収対象保険料額」という。)から、第140条第1項及び第2項の規定により当該年の四月一日から九月三十日までの間に徴収される保険料額の合計額を控除して得た額を、当該年の十月一日から翌年三月三十一日までの間における当該特別徴収対象年金給付の支払の回数で除して得た額とする。
 第1項の規定による特別徴収義務者に対する通知(社会保険庁長官及び特定年金保険者並びに地方公務員共済組合に係るものを除く。)は、当該年度の初日の属する年の八月三十一日までにしなければならない。
 第1項の規定による特別徴収義務者に対する通知(社会保険庁長官に係るものに限る。)は、当該年度の初日の属する年の七月三十一日までにしなければならない。
 第1項の規定による特別徴収義務者に対する通知(特定年金保険者に係るものに限る。)は、当該年度の初日の属する年の七月三十一日までに、社会保険庁長官を経由してしなければならない。
 第1項の規定による特別徴収義務者に対する通知(地方公務員共済組合に係るものに限る。)は、当該年度の初日の属する年の七月三十一日までに、地方公務員共済組合連合会を経由してしなければならない。

(特別徴収の方法によって徴収した保険料額の納入の義務等)
第137条  特別徴収義務者は、前条第1項の規定による通知を受けた場合においては、同項に規定する支払回数割保険料額を、厚生労働省令で定めるところにより、当該年の十月一日から翌年三月三十一日までの間において特別徴収対象年金給付の支払をする際徴収し、その徴収した日の属する月の翌月の十日までに、これを当該市町村に納入する義務を負う。
 地方公務員共済組合は、前項の規定により市町村に納入する場合においては、地方公務員共済組合連合会を経由して行うものとする。
 特別徴収義務者が、特別徴収対象年金給付の支払をする際特別徴収対象被保険者から徴収しなかった保険料額に相当する額を第1項の規定により市町村に納入した場合においては、その徴収しなかった保険料額に相当する額を、当該納入をしたとき以後に当該特別徴収対象被保険者に支払うべき当該特別徴収対象年金給付から控除することができる。
 特別徴収義務者は、第135条の規定により当該特別徴収義務者が徴収すべき保険料に係る特別徴収対象被保険者が当該特別徴収義務者から特別徴収対象年金給付の支払を受けないこととなった場合その他厚生労働省令で定める場合においては、その事由が発生した日の属する月の翌月以降徴収すべき保険料額は、これを徴収して納入する義務を負わない。
 前項に規定する場合においては、特別徴収義務者は、厚生労働省令で定めるところにより、特別徴収対象年金給付の支払を受けないこととなった特別徴収対象被保険者その他厚生労働省令で定める者の氏名、当該特別徴収対象被保険者に係る保険料徴収の実績その他必要な事項を、特別徴収に係る納入金を納入すべき市町村に通知しなければならない。
 第134条第2項から第4項までの規定は、前項の規定による通知について準用する。
 特別徴収義務者は、厚生労働省令で定めるところにより、第1項の規定により徴収する支払回数割保険料額を、特別徴収対象被保険者に対し通知するものとする。

(被保険者資格喪失等の場合の市町村の特別徴収義務者等に対する通知)
第138条  市町村は、第136条第1項の規定により支払回数割保険料額を特別徴収義務者に通知した後に当該通知に係る特別徴収対象被保険者が被保険者資格を喪失した場合その他厚生労働省令で定める場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を当該特別徴収義務者及び当該特別徴収対象被保険者に通知しなければならない。
 第136条第4項から第6項までの規定は、前項の規定による特別徴収義務者に対する通知について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
 特別徴収義務者は、第1項の規定による通知を受けた場合においては、その通知を受けた日以降特別徴収対象保険料額を徴収して納入する義務を負わない。この場合において、特別徴収義務者は、直ちに当該通知に係る特別徴収対象被保険者に係る保険料徴収の実績その他必要な事項を当該通知をした市町村に通知しなければならない。
 第134条第2項から第4項までの規定は、前項の規定による通知について準用する。

(普通徴収保険料額への繰入)
第139条  市町村は、第1号被保険者が特別徴収対象年金給付の支払を受けなくなったこと等により保険料を特別徴収の方法によって徴収されないこととなった場合においては、特別徴収の方法によって徴収されないこととなった額に相当する保険料額を、その特別徴収の方法によって徴収されないこととなった日以後において到来する第133条の納期がある場合においてはそのそれぞれの納期において、その日以後に到来する同条の納期がない場合においては直ちに、普通徴収の方法によって徴収しなければならない。
 特別徴収義務者から当該市町村に納入された第1号被保険者についての保険料額の合計額が当該第1号被保険者について特別徴収の方法によって徴収すべき保険料額を超える場合(特別徴収の方法によって徴収すべき保険料額がない場合を含む。)においては、市町村は、当該過納又は誤納に係る保険料額(当該過納又は誤納に係る保険料額が当該第1号被保険者が死亡したことにより生じたものであるときは、当該過納又は誤納に係る保険料額から厚生労働省令で定めるところにより算定した額を控除した額とする。次項において「過誤納額」という。)を当該第1号被保険者に還付しなければならない。
 市町村は、前項の規定により過誤納額を還付すべき場合において、当該第1号被保険者の未納に係る保険料その他この法律の規定による徴収金があるときは、同項の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、当該過誤納額をこれに充当することができる。

(仮徴収)
第140条  市町村は、前年度の初日の属する年の十月一日から翌年の三月三十一日までの間における特別徴収対象年金給付の支払の際第136条第1項に規定する支払回数割保険料額を徴収されていた第1号被保険者について、当該年度の初日からその日の属する年の五月三十一日までの間において当該支払回数割保険料額の徴収に係る老齢退職年金給付が支払われるときは、その支払に係る保険料額として、当該支払回数割保険料額に相当する額を、厚生労働省令で定めるところにより、特別徴収の方法によって徴収するものとする。
 市町村は、前項に規定する第1号被保険者について、当該年度の初日の属する年の六月一日から九月三十日までの間において同項に規定する老齢退職年金給付が支払われるときは、それぞれの支払に係る保険料額として、当該第1号被保険者に係る同項に規定する支払回数割保険料額に相当する額(当該額によることが適当でないと認められる特別な事情がある場合においては、当該額の範囲内において市町村が定める額とする。)を、厚生労働省令で定めるところにより、特別徴収の方法によって徴収するものとする。
 第136条から前条まで(第136条第2項を除く。)の規定は、前2項の規定による特別徴収について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
 第1項の規定による特別徴収については、前項において準用する第136条の規定による通知があったものとみなし、第2項の規定による特別徴収については、前項において準用する同条の規定による通知が期日までに行われないときは、第1項に規定する老齢退職年金給付のそれぞれの支払に係る保険料額として、第2項に規定する支払回数割保険料額に相当する額を特別徴収の方法によって徴収する旨の同条の規定による通知があったものとみなす。

(介護保険施設に入所中の被保険者の特例に係る特別徴収義務者への通知)
第141条  市町村は、その行う介護保険の特別徴収対象被保険者が第13条第1項又は第2項の規定の適用を受ける被保険者に該当するに至ったときは、速やかに、当該特別徴収対象被保険者に係る特別徴収義務者に、その旨を通知するものとする。
 第136条第4項から第6項までの規定は、前項の規定による特別徴収義務者に対する通知について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。

(保険料の減免等)
第142条  市町村は、条例で定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる。

(地方税法の準用)
第143条  保険料その他この法律の規定による徴収金(第150条第1項に規定する納付金及び第157条第1項に規定する延滞金を除く。)については、地方税法第9条、第13条の2、第20条、第20条の2及び第20条の4の規定を準用する。

(滞納処分)
第144条  市町村が徴収する保険料その他この法律の規定による徴収金は、地方自治法第231条の3第3項に規定する法律で定める歳入とする。

(保険料納付原簿)
第145条  市町村は、保険料納付原簿を備え、これに第1号被保険者の氏名、住所、保険料の納付状況その他厚生労働省令で定める事項を記録するものとする。

(条例等への委任)
第146条  この節に規定するもののほか、保険料の賦課及び徴収等に関する事項(特別徴収に関するものを除く。)は政令で定める基準に従って条例で、特別徴収に関して必要な事項は政令又は政令で定める基準に従って条例で定める。

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